女流噺家の進出がめざましい
実力はお墨付きの女流噺家 春風亭一花さんをご紹介します。
今まで、落語界の歴史を作って来たレジェンド落語家の高座ばかりをユーチューブの動画で見てきましたが、これからの落語界を作り背負っていくべき若手の落語家さんの事もしっかり勉強していきたいと思います。
落語の世界は男性優位とされてきました。女性には落語はムリだと言われてきた時代が長かったのです。しかし最近は女性の落語家さんの進出はめざましいものがあります。
現在活躍中の女流噺家さんを紹介していきたいです。今回紹介する春風亭一花さんは現在二つ目ですが、実力はお墨付きです。
春風亭一花さん 経歴
本名 | 大津 奈央 (おおつ なお) |
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生年月日 | 1987年1月26日 |
出身地 | 東京都台東区 |
出囃子 | 晒女 |
紋 | 中陰光琳蔦 |
年月日 | 入門・昇進 |
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2013(平成25)年5月 | 春風亭一朝に入門 |
2014(平成26)年11月1日 | 前座となる 前座名「一花」 |
2018(平成30)年3月21日 | 二ツ目昇進 |
春風亭一花さんの高座の動画
高座を拝見しましたが、東京都台東区の浅草橋出身というだけあって、江戸弁の滑舌はいいし、上手い。聴いていて江戸の風を感します。
「幇間腹」という話ですが、登場人物の女性(おかみさん)はより女性らしく、男性(幇間持ちの一八、若旦那)は話し方、雰囲気でそれらしく感じます。なかなか上手いです。
春風亭一花さんのホームページ
女性が落語を演じるのが難しい理由
「女性には落語を演じるのはムリ」と言われててきたのには理由があります。
落語の登場人物は喧嘩っ早い職人や世間知らずの若旦那、少しおバカな与太郎など男性が多く登場します。
日本の伝統芸能の多くは歌舞伎にしろ、落語にしろ男性の演者がメインでした。
その中で「男性が女性を演じても不自然さや違和感を感じさせない」ように高度な演技のノウハウや技術を発展させてきました。
女性の演者が全くいない中で、逆に女性が男性を演じるノウハウや技術はまったく育ちませんでした。そんな中で、女性が男性を演じるのは違和感があります。
こういう歴史や背景があるので、これまで女性の噺家さんがなかなか出てこなかったのです。
最近は女性の噺家さんの進出がめざましいです。落語を演じる難しさをなんの違和感もなく独自に工夫していらっしゃる女流の噺家さんが増えてきて嬉しい限りです。
春風亭一花さん、これからの落語界の注目株ですね。応援しています。
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